そして高校最後の夏。その努力がマウンドで花を咲かせます。支部予選を確実に勝ち上がり、南北海道大会準々決勝の札幌日大戦では13三振を奪って完投するなど、気迫を押し出すピッチングでチームを初の決勝に導きました。決勝では札幌大谷に2対7で敗れ甲子園出場をを逃すものの、坂本選手の心は固まりました。

坂本拓己投手
「自分はこの先プロ野球のほうに行きたいと思っているので、そこでこの経験を活かしていきたいなと思っています」 坂本投手の夢は、いつしかふるさとの希望に。それでも。見守る母の優しさは変わりません。
奥尻港で坂本投手を見送る両親
坂本投手の母親・陽子さん


坂本投手の母親・陽子さん
「今は、不安でいっぱいです(不安の理由は)1番はドラフトにかかるか、もし決まったとしても本人がプレッシャーにつぶされないようにいけるか」

坂本拓己投手
「自分が食べたいものを出してくれて、本当に今までこうやって支えてきてもらったので、次は自分が親孝行というか、感謝の気持ちを伝えたいなと思います」

坂本投手の母親・陽子さん
「頑張ってね、頑張れー」

坂本拓己投手
「応援の言葉をもらったので次は自分が期待に応えられるように活躍したい」

親がつけてくれた名は「己の道を切り拓く」。奥尻の島風がその背中を押しています。