◇《後継団体『アレフ』の信者は北海道が最多の300人》
宗教法人としての解散命令を受けたオウム真理教は2000年、『アレフ』と名称を変えて任意団体として存続しています。
公安調査庁によりますと、信者は全国で1200人。そのうち、北海道は最も多く、300人いるとされています。
2024年11月に撮影された、札幌施設の内部の様子です。祭壇に掲げられていたのは、オウム真理教の教祖であった松本智津夫元死刑囚の顔写真。
台所には、松本元死刑囚のエネルギーを込めた水とされる、甘露水のタンクも確認されています。
伊藤凛記者(3月2日取材・札幌市白石区)
「午前0時をまわりました。松本智津夫元死刑囚が生まれた3月2日です」
深夜、札幌市白石区の施設では、信者とみられる人の出入りが確認できました。
施設の前に停められたワゴン車。後部座席は、白い布で覆われ、車内で儀礼をしているのか、1時間近く出てきません。

◇《オウム事件の被害賠償支払いが滞る裏では何が…》
団体規制法に基づく再発防止処分により、献金の受け取りや施設の一部の使用が禁止されています。こうした中、資産状況にも変化が見られます。
『アレフ』には事件の被害者への賠償金10億円の支払い命令が科せられています。しかし、支払っていません。報告される資産額は、年々減少しているとされます。
公安調査庁は、賠償責任を逃れるために、教団の関連法人などに資産を移動させる“資産隠し”があると見ています。
ひかりの輪 代表(元オウム真理教 幹部) 上祐史浩氏
「教義的に一連の事件を、麻原(松本元死刑囚)の主張に反して“麻原がやった…”と認めて、代わって賠償するのは『アレフ』の心理構造として、非常にやりにくいこと」
「麻原を絶対とする今の『アレフ』は賠償に消極的なのは間違いないです」