◇《金で“愛をコントロール”できるという錯覚に陥れる巧妙な手口》
ホスト依存症の女性や、その家族の支援を行っている臨床心理士は…。
JECセンター経営顧問 佐藤矢市 臨床心理士
「(女性側はホストに)コントロールされてしまっている。お金が全ての価値判断、幸せの判断ということで捉えている。(ホストの)愛をもコントロールできるという錯覚に陥っている」

中村浩士弁護士は、ホストが女性客に“性風俗店を紹介”する手口について、こう語ります。
中村浩士弁護士
「個人的な恋愛感情を装って、相手に恋愛感情を抱かせ、もう抜けられないように、最終的には“お付き合いしたい”というふうに思わせる」
「到底、女性が払えない額になってしまった場合に、脅しをかけたり、プレッシャーをかけたりすると、そういったことをされた女性というのは、やはり自分でそれを作ってしまったという弱みを感じてしまう」
法外な売掛金の回収や、性風俗などへのあっせんは『トクリュウ』などの資金源になりやすいといいます。
中村浩士弁護士
「違法ビジネスの背景には、トクリュウ、あるいはトクリュウのケツ持ちをしている暴力団の関与というのが疑われますので、困ったときには、いち早く警察に相談するというのも、一つの選択肢として考えなければいけないと思います」
◇《急増するホストクラブ相談件数のグラフ》
堀啓知キャスター)
実際に売掛金で、ホストクラブに通っていた当事者の話は、生々しいですね。
堀内大輝アナウンサー)
全国の警察署におけるホストクラブに関する相談件数です。2021年は2000件ほどでしたが、この3年で2776件まで増えています。この3年ほどで、1.4倍に相談件数は増えています。

具体的な相談内容としては『高額なシャンパンを無断で購入された』というのもありましたが、なかにはホストから『売春するよう指示された』というようなケースもあります。これは売春した稼ぎで、ホストクラブでのツケ払いの未払い分を支払えということで、そうした働きかけがあったということです。
堀啓知キャスター)
悪質なホストクラブに通っていた女性客が、風俗で働かされて、性的に搾取されるだけでなく、さらに、女性が得た金が今回のような“トクリュウ”を通じて、反社会勢力、裏社会へと流れていくという構造があるようですね。
堀内大輝アナ)
悪質なホストクラブについての相談先もあります。
万が一、ホストクラブで、性風俗店で働くように促されたり、トラブルに巻き込まれたりしそうになった場合は、警察や行政、弁護士などに相談できます。
・【北海道警察相談ダイヤル】
#9110(24時間)
・【道庁 女性相談支援センター】
011-666-9955
(月~金:午前9時~午後5時)
※祝日や年末年始除く
・【犯罪被害者弁護ライン】
011-251-7822
(月曜:午前10時30分~午後0時30分)
(水曜:午後5時~7時)
※祝日や年末年始除く
堀啓知キャスター)
なかなか相談しづらいと思っていたとしても、その先には、もっと大きなトラブルが待っていたり、犯罪に巻き込まれたりする可能性があります。決して一人で抱え込まずに、サポートしている機関や窓口、そして、信頼できる人に、まずは相談してください。