◇《悪質ホストクラブと違法な性風俗店をつなぐ仲介グループの存在》
警察によりますと、ホストクラブ店長の原田雄太郎容疑者は、2年前、スカウトの人物に対し、店の女性客を働かせる性風俗店を紹介するように依頼したとされます。
依頼を受けたスカウトは、仲介グループ『トリップ』のリーダー、坂槇伸之(さかまき・のぶゆき)容疑者らを通じて、女性客を違法な性風俗店に紹介。さらに、紹介料の一部を受け取っていたということです。

警察は、彼らがSNSなどでつながった『匿名・流動型犯罪グループ』=トクリュウとみて、調べを続けています。仲介グループ『トリップ』は、全国およそ200店の風俗店とつながり、コンサル料などとして、年間1億円以上を受け取っていたとみられています。
◇《“推しのホスト”の売り上げに貢献したい…》
女性客はなぜ、性風俗店にあっせんされることになったのか。きっかけは『売掛(うりかけ)』と呼ばれる、客の飲食代をホストが、一時的に肩代わりする仕組み…、いわば“ツケ払い”です。
女性客は、ホストクラブの店長・原田容疑者に対し、50万円ほどの売掛金がありました。原田容疑者は、この金を回収したいと考え、今回の犯行を起こしたとみられています。

取材に応じた女性も、別のホストクラブで『売掛』をしたことがありました。
ホストクラブに通っていた女性
「(売掛金を)払いに行くじゃないですか。そしたら(ホストが)『きょうも飲んでいきなよ、掛けでいいから』って。永遠に“掛け”をさせてお店に来させるというのとかもある。私は最高20万円ぐらい」

実際に、性風俗で働き始めた知人もいたと、取材に応じた女性は話します。
ホストクラブに通っていた女性
「ガールズバーで働いていた同僚の子が、ホストにハマって、風俗で働き始めて…。(ホストの)売り上げに貢献したいという気持ちもあって」
「ガールズバーじゃ、稼げる額が限られてはいるから風俗へ…。もちろんホスト側も『風俗で働けよ』という無理強いではなく、さりげなくだと思う。オブラートに包んで、ニュアンスで言うと思う」