■北海道内の住宅の大半は雪下ろし不要
北海道科学大 工学部 建築学科 千葉隆弘教授
「北海道の住宅は(大半が)雪下ろしを前提にしていない」

道内の6割から8割の住宅は、1980年代以降に設計された、雪を自然にとかす「無落雪屋根」が主流で、そもそも雪下ろしをする必要がないといいます。

北海道科学大 工学部 建築学科 千葉隆弘教授
「全く(雪を)下ろす必要がない。(無落雪屋根は)命綱をどこかにつけるといった機器も全くない。そういう危険な状態で雪下ろしが行われているのが実態」
こちらは北海道と同じく多くの雪が降る秋田県横手市の住宅です。2階の窓から1階の屋根の上に出やすくなっているほか、雪下ろしを想定した、はしごも設置されています。

北海道内の無落雪屋根の住宅は、命綱をつなぐ金具がないことも多く、はしごも屋根の清掃が目的で、登りにくい場所に設置されています。

千葉教授は、住人が自らはしごを設置したり命綱を誤って使ったりすることが事故につながるとみていて、無落雪屋根の場合は無理に雪下ろしをしないよう呼び掛けています。