
これに対し検察は「当時、白バイは警ら中で、赤色灯を点灯させながら118キロで走行していたが、トラックを見つけて88キロまで減速した。サイレンを鳴らさず、118キロ出していたのは、違反車両に存在を察知させないためとも言えて、違法性はなく、責められることもない。被告の『見えた』という表現は信用できず、右折先の反対車線に停止していた車両の“内側”を進行しようとして安全確認を怠り、事故が起きた。刑事責任は重い」として、禁錮1年2か月を求刑。

一方、公判では、北海道警察が事故防止に向けて、白バイに「最高速度を100キロ」とするよう通達していたことも判明しましたが、検察は、通達を18キロも超える速度で走行するほどの緊急性が白バイにあったのかなどは、説明していませんでした。

こうして迎えた29日午後の判決公判で、札幌地裁の吉戒純一裁判長は、下記のように指摘した上で「白バイが高速度だったことが重大な結果に及んだことも否定できないが、被告の刑事責任は軽くない」などとして、禁錮1年、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。