
また帯広市に住む乗客家族の男性は「言ってみれば殺人だと思うんですよ。これは事故じゃない。完全に人為的ミス、『事件』なんですよね」と事故から2年以上たった今の心境を語りました。
男性の、当時7歳の長男とその母親はいまも行方がわかっていません。
男性は、この訴訟に遺族として参加するため長男の「認定死亡」の手続きをとりました。
「もう本当に心の底からわらえることはないですし、見ている景色に色がないというか自分の人生あまり意味がなくなってしまったような」
男性は、訴訟に向けて「自分自身がきちんと法廷に来てほしいですね。そしてしっかり自分の罪を認めて責任をとってほしいです」と憤りを込めて訴えています。
また提訴を受けて桂田精一社長は、斜里町ウトロでHBCの取材に応じ「提訴の内容は承知していないが、最善の誠意を尽くして臨んでいきたい」とコメントしています。
なおこの事故をめぐっては、甲板員の両親が、運航会社と桂田社長、そして国と船の検査を行ったJCI(日本小型船舶検査機構)に賠償を求めて提訴しています。