■4勝すれば決着の「名人戦」。開催が"幻"と終わらないかの心配も…

"七番勝負"の「名人戦」は、いずれかが4勝すれば、そこで決着。つまり、それ以降の対局は開催されず"幻の対局"と終わってしまいます。

紋別市総務部 石田明久 秘書課長
「私ども紋別は“第5局”なので、祈るような思いで第4局までの勝敗を見守っていた。今回、紋別市での開催が決まって、私たちにとってはある意味"奇跡が起きたな…"という思いでした」

紋別市で関係者たちが気を揉む中、第5局まで勝負がもつれた今回の「名人戦」―。紋別で藤井名人が「名人」初防衛を果たすという地元にとっては、何よりも嬉しい結果となりました。

「名人戦」第5局の勝利から一夜明けて…(5月28日・北海道紋別市)

「名人」初防衛を果たした藤井聡太八冠(5月28日)
「内容的に苦しい将棋も少なからずあったので、その中でなんとか結果を出すことができて、ほっとしたという気持ちが今期の場合は強いのかな」

ところで、もしも今回の「第82期名人戦七番勝負」が、第6局、第7局までもつれたとしたら、どこで開催される予定だったかというと…。

開催が幻に終わった「第82期名人戦七番勝負」第6局と第7局の開催地

《今回は開催が"幻"と終わった第82期名人戦七番勝負「第6局」「第7局」》
●「第6局」の開催地…愛知県名古屋市で6月11日・12日に予定していた。
●会場は亀岳林万松寺。
●愛知出身の藤井八冠を迎えたかった地元。
●記念の御朱印やグッズなども準備。
●「名古屋めし」を提供する店ともメニューの打ち合わせが進められていた。

●「第7局」の開催地…山形県天童市で6月25日・26日に予定していた。
●会場は天童ホテル。
●天童市は"将棋の駒"の生産日本一のマチ。

藤井聡太八冠の存在もあって、ますます将棋人気が高まる中「名人戦」や「竜王戦」の開催地に応募する自治体も、増える傾向にあるとのことです。

ただ、勝負の行方次第では、"幻の対局"に終わってしまう可能性があるだけに、開催地の関係者は、将棋のタイトル戦をヒリヒリとした思いで見守っています。
【この記事を画像でもう一度見る】

※(今日ドキッ!「もうひとホリ」2024年5月27日(月)放送)