それぞれの事情に合わせた働き方 年齢関係なく仕事ができる環境

池田さんが働いている「いちしの里」ではスタッフ83人中、3分の1が60代以上で、池田さんを筆頭に70代、80代のスタッフも雇用されています。

(いちしの里・浅野信二代表)
「年齢差別はしていません。能力があればできるという形でやっている」

看護師の橋口光子さんは82歳。池田さんと同じく10年ほど前からこの施設で働き始め、今もフルタイムで働いています。入居者とも歳が近いため、良き話し相手になっていました。

(看護師・橋口光子さん)
「もっと働くチャンスをみなさんが得られるといいと思うんですけど、私は働けているから幸せ。『ありがたいことだ、一生懸命頑張りますよ』と思いますよね」

他にも、夜勤専属を希望して勤務する80代の看護師も。ここではそれぞれの事情や希望に合わせた働き方をしています。

一緒に働く若いスタッフは。

(30代の看護師)
「すごく苦労されて今があるので、的確な声かけをしていて、すごく見習う部分が多い。若いスタッフだと、小さいお子さんがいて急に休んだりとか。高齢のスタッフは『少なかったら入れるよ』と言ってくださるので、とても助かっています」

高齢のスタッフは、子育て世代のスタッフが出勤しにくい土日なども、率先して入ってもらえる上、価値観や年代が多様な人と働くことで、お互いを補い合えているといいます。