■年功序列時代の終焉 そして「働かないおじさん」誕生へ…

20代アルバイト「あれで給料もらえるって…」


筆者は「バブル崩壊」を社会人として知った世代。昭和天皇が崩御されたニュースを伝え、平成に元号が変わった瞬間もよく覚えている。

ところが、あれから日本の社会構造は変わった。なんといっても年功序列社会が崩れてきたのは衝撃的でもある。

父親が昭和時代の銀行員だったこともあり、会社員は順番にしかるべきポストについていき、給料も順調に増えていくものだという空気を子どもながらに感じつつ成長し、社会人になった。ところがどっこい…である。

バブル崩壊後、"失われた20年”がやってきた。就職氷河期などを乗り越えて入ってきた後輩社員たちに比べると、とても穏やかな、ぬるい?時代に会社員になったのは否めない。

また2020年以降、新型コロナの感染拡大で、とんでもない苦境を乗り越えて社会に飛び出すこととなった今の20代前半の人たちと比べても、不安の度合い・中身も大きく違う時代を過ごしてきた。そして「おじさん」へとなったのである。

しかし、30年以上前の新入社員の頃の記憶を手繰り寄せると、当時の50代のおじさんたちより、いまの50代の人たちは忙しく働いていると感じる。インターネット環境の充実で、仕事のスピードも量も全く変わってしまったからだろう。

当時のおじさんたちと年齢では等しくなった「おっさんデスク」の自分の状況を単純に比較するのはナンセンスではあるが、あの頃は、机の前で壁に背中がへばりついているように座っている人…よく見たような。ただ、若手には見えにくい何か重要なミッションは抱えていらっしゃったのかもしれない。

いま、社会での50代の見え方は「なまけもの」のようで、悲しい限り。(いや、これは個人の問題では?)と思いながら、率直な意見を聞かせてもらった。