死亡の経緯と裁判に込めた思い
(松永康子さん)
「(弟からの)電話の最後の言葉は『親父を頼むね 姉ちゃん』で、その言葉しか弟は私に残していない」

愛知県蒲郡市在住で、トラックドライバーとして1人暮らしをしていた松永さんの弟。
亡くなったことを知ったのは、死後10日以上経ってからでした。


(松永康子さん)
「弟はアレルギー持ちでもあった。それを病院で伝えたかはわかりません。
弟は企業に勤めていたので、ワクチンを打たないといけなかった」

松永さんの弟は2021年8月にファイザー製のワクチンを接種。その後高熱が続いていましたが、接種から10日後に抗原検査でコロナの陽性が判明し、蒲郡市民病院に入院。
状態が良くならず、より高度な医療を受けるために豊川市民病院に転院しましたが、9月16日に死亡しました。
解剖もされず、翌日には火葬されています。

(松永康子さん)
「コロナワクチンを打った後にコロナに感染した人はたくさんいる。私はワクチンが原因だと思っている」

分からないことが多い弟の死。そこで、何が起きたのかを司法の場で明らかにしようと裁判に訴えることにしたのです。
(松永康子さん)
「私一人のことを考えて提訴したわけではない。泣き寝入りしている人もたくさんいると思う。(裁判によって)国も少しは考えてくれると思った」

松永さんの裁判を担当する木原功仁哉弁護士は、今回の裁判でワクチンの副反応について、司法の場で検証が行われることが重要だと話します。
(木原功仁哉 弁護士)
「松永さんの弟さんのケースがワクチンのせいではないと言い切れないと思う。裁判所の判断を仰いでいく。ワクチン行政のいろんな違法性を訴え、それに対する司法判断をとっていく。恐らく、因果関係の立証がキーポイントとなってくると思う。いかに国が違法なワクチンを推進していたかを主張、立証していく」
提訴についてファイザー社は、「裁判への影響を考慮し、コメントは控えさせていただきます」としています。

また、安全性の確証がないまま接種を推進したことや、適切な治療を行わなかったことを理由に損害賠償請求先に加えられた蒲郡市と豊川市は、ともに「訴状が届いておらず、コメントは差し控える」としています。

(松永康子さん)
「私の弟だけではなくて、たくさんの人が亡くなっている。私はこのことの責任は誠実にとっていただきたいと思っている」