
このこども園で15年以上前に働いていた保育士らは「研修がなかった」ことに問題を感じていました。
(勤務していた保育士 Aさん)
「発達とか保育環境とか子どもの人権とか、そういうことを学んでこそ、きちんとした保育ができるが、そういうのが一度もなくて。これをどう改善していいかということが、先輩に聞いても答えがない。元園長に聞いても答えはない」
結局、この3人は園の方針についていけず、ほかの2人と一緒に退職しました。

このうちの1人はパワハラが原因だったと話します。
(勤務していた保育士 Bさん)
「ちょっとでもミスすると名前を呼ばれて『こっちおいで』と呼ばれ。すごく怒られる。保護者のお迎えの時間だったりすると、泣いているので保護者が見る」

園では、この後も保育士の一斉退職が起きていました。
(保護者会の音声:保護者提供)
保護者:「3年前に大量退職があったことを、なんでそうなったのか言ってくださいよ!」
元園長:「3年前には5人くらい辞めています」
保護者:「理由は?」
元園長:「それは…あの…。言ってもいいんですかね…。パワハラが原因だった方がいらっしゃって」
5月の保護者会は園側の不十分な説明に紛糾しました。
(勤務していた保育士 Aさん)
「みんながみんな、こんな保育でいいと思っているはずがないが。上は一緒なので長く勤めている先生がいる以上、変わっていくのかな…と。正直、また元に戻るのではないかと思う」

県と市は6月9日、園に対して特別監査を行い、1か月後を目途に改善すべき項目などをまとめ、指導を行う方針です。