「近日中には試験的に水を届けられる」

愛知県豊田市の明治用水取水施設での大規模漏水の問題。
23日も農業用水を確保するため、ポンプで川の水をくみ上げ、取水する応急作業が進められています。

工業用水は制限付きで利用を再開、しかし、農業用水は利用停止が続いています。

22日、豊田市にある猿渡川では…。

明治用水を管理する明治用水土地改良区は、農業用水を確保するため、用水路に近い猿渡川に、2台のポンプを設置し、取水を始めました。

各地の川でポンプの設置にむけて対策が進められていますが、愛知県は23日、国が取水を行っている大谷川以外の川について、応急ポンプの設置や運転にかかる経費 ・燃料代については全額を補助していくと発表しました。


(東海農政局 小林勝利局長)
「近日中に、農場に試験的に水を届けられる体制になってきた」


取水施設を管理する東海農政局は、ポンプを100台以上に増やして近日中に一部の農地に試験供給を行い、今月中には最低限必要な水の供給を目指すとしています。

「カチカチで、田植え機の歯が立たない」

(JAあいち中央 神谷力 営農部会長)
「一週間が山場だと思うので、是非とも対策を早めにお願いします」



東海農政局を訪ねたのは愛知県の碧南市、刈谷市、安城市など、西三河の5つの市の農家らで構成する、「JAあいち中央」の幹部ら。

このあと愛知県庁も訪れ、農業用水の早期復旧などを求める要請書を提出。

復旧に向けた具体的なスケジュールの情報提供や、被害の補償などを含めた農家への総合的な支援を要請しました。

(安城市のコメ農家 杉山隆俊さん)
「このままではカチカチで、田植え機の歯が立たない」

顔を曇らせるのは愛知県安城市の米農家 杉山隆俊さん。
20日金曜日に、すでに田植えを済ませていた田んぼもありますが、農業用水の供給停止で、半分以上の田んぼが干からびてしまいました。

(安城市のコメ農家 杉山隆俊さん)
「(給水栓は)全開でもこんなもん」

22日から、杉山さんの一部の田んぼの給水栓からは、農業用水が出るようになったといいます。

しかし、農業用水を送水するためには、明治用水を利用する、およそ4300ヘクタールの田畑に水が行き届くよう、地下に張り巡らされたパイプラインに、まんべんなく水をためる必要があります。

この水が十分でないうちに、給水栓を開けてしまうとパイプラインから水が抜けてしまい、供給再開まで、さらに時間が掛かるということです。

いま、土地改良区では田んぼなどの給水栓を閉めるよう呼びかけています。

(安城市のコメ農家 杉山隆俊さん)
「もどかしい…1日、2日、3日で状況はものすごく変わる。すぐに水が欲しいので、『待ってくれ』と言われても、いつまで待てばいいのか」