ストリートピアノの音量は80デシベル 「蝉の鳴き声」や「ゲームセンター」と同じ

一方、こちらは愛知県一宮市の名鉄一宮駅。おととし市制100周年を記念してストリートピアノが設置されました。


演奏が可能なのは午前11時から午後6時まで。多い日には1日に30人もの人が演奏します。

(演奏した人)
「自分の演奏を人に聴いてもらえるのがうれしい」
「学校帰りの電車の待ち時間に弾いている。みんなが音楽に親しめるのがとてもいいことだと思う」

しかし、ここのストリートピアノでも、設置当初は騒音の苦情があったといいます。

(名鉄百貨店一宮店営業部 伊達靖久部長)
「周りにお店や駅がある中で、他の楽器とのセッションする人がいて、業務がしづらいとの声を頂いた」

そこで、他の楽器とのセッションや合唱を禁止にするなど、マナーを守った上での利用を呼び掛けたところ、騒音の苦情は無くなりました。

では、マナーを守った上でのピアノの演奏は「騒音」か、「騒音ではない」のか。


ピアノから3メートル離れた場所での音量を調べてみると、約80デシベル。
これは「蝉の鳴き声」や「ゲームセンターの店内」と同じくらいの音量で、確かにピアノの演奏は「大きな音」であると言えます。

それでも、通りかかった人からは「色んな人が弾いていて、聴いたことのない音楽を弾いてくれる」「弾いていると人が集まる。心が和むのでいいと思う」といった声が聞こえました。


「気軽に音楽に触れられる、無くてはならない存在だ」として、必要性を訴える駅の利用者も少なくありません。

(名鉄百貨店一宮店営業部 伊達靖久部長)
「演奏目的でない色んな人もいる中で、お互いが理解し合える環境の中で、ピアノが続くことを期待している」

誰でも自由に演奏できるストリートピアノ。
多くの人が行き交う場所に設置されているからこそ、マナーを守った上での利用が求められます。