最後の勝負

いよいよ田中家・最後の決戦、関商工との岐阜県大会、決勝戦が岐阜工業のキックオフで始まりました。

(岐阜工業校ラグビー部 監督・徳重正教諭)
「センターの田中莉輝選手が、たぶんマークされるだろうと。“おとり”に使ってボールを前に運ぶ」

作戦通り、莉輝選手をおとりにしていきなりの先制点です。
一方、関商工は徹底的にフォワード勝負。ボールをバックスに終始展開することなく、一丸となって押し込む作戦。莉輝選手も必死に食らいつきますが、冒頭5点はとれたものの、以降、関商工ペースで前半が終わります。後半に入っても関商工は、フォワードで徹底的に押してきます。

(実況)
「岐阜工業、再びリード、逆転!8対7」

ホイッスルが鳴りました。岐阜工業の勝利!聖地・花園への切符を勝ち取りました。

子から孫へと三代5人にわたっての挑戦とは

輝夫さんは、ついにやりましたと感極まっています。

(孫 三男・田中莉輝選手)
「今まで支えてくれた家族とかもそうですし、いろんな思いを背負っての最後の試合だったので、良かった」

自宅に帰ると家族から、お祝いの言葉と拍手の嵐です。

(孫 三男・田中莉輝選手)
「応援に来てくださって、ありがとうございます。花園で頑張ります!」

(祖父・田中輝夫さん)
「よう頑張った!」

チームのキャプテンとして莉輝選手も様々なプレッシャーと闘ってきた1年でした。ついに全国の舞台、花園が現実になりました。田中家の『ラストパス』が繋がりました。

(祖父・田中輝夫さん)
「みんなラグビーを一生懸命やってくれたというのが一番うれしいな。花園は結果的に行ければ素晴らしいと思うんですけど。行けなくても、そうやってラグビー3年間一生懸命やってくれて、素晴らしいなと思います。」

転んで転んで…輝ける日が、きっと。

CBCテレビ「チャント!スペシャル 転んで転んで…~ラグビー家族のラストパス~」3月24日放送より