「勝てた試合だった」50年越しの夢の敗北

試合終了近くなり、関商工に引き離されますが、残り1分で、関商工の反則、選手1人が「退場処分」になり、ペナルティキックが決まりました。31対36。岐阜工業が1トライ差のビハインドで残りワンプレー!結果…1トライ5点差で敗北です。

(孫 長男・田中侑輝さん)
「最後まであきらめずにチーム一丸となって攻めれたんで…」
(祖父・田中輝夫さん)
「勝てた試合やのになぁ」
田中家50年越しの夢は、またも、かないませんでした。

次は、孫で次男の田中大輝さんの番です。輝夫さんから一字をもらっています。岐阜工業進学が決まり花園への思いは受け継がれることになりました。
(祖父・田中輝夫さん)
「生きる望みができました。ははは…」
「弟には同じ思いはさせたくない」プレーを楽しんでほしい!

おじいちゃんは、輝夫さん。お父さんは、友洋さん。お兄ちゃんは、侑輝さん。3人が果たせなかった「花園」出場。思いを託された4人目の大輝さん。

高校3年、2019年の岐阜県大会・決勝戦。大輝さんはベンチスタートです。相手はこの年も関商工でした。岐阜工業は、先制のトライを奪われてしまいます。後半に入っても一進一退。それでも果敢に攻め続けた岐阜工業でしたが、またしても敗れてしまいます。あと一歩のところで田中家4人続けての敗北です。

(孫 次男・大輝さん)
「お兄ちゃんとかおじいちゃんとかお父さんの思いもあったので、(花園に)行けなかったのが悔しかったです。勝ち負けとかじゃなく、まず楽しんでほしいです、ラグビーを。弟には同じ思いをさせたくない」
楽しんでプレーしてほしい、という思いが加わったのです。そして、次の期待の孫・三男。名前は、輝夫さんから一字もらって「莉輝」です。

(祖父・田中輝夫さん)
「最後の、最後の、田中家最後の秘密兵器をついに」
田中家、背水の陣で最後の試合に挑みます。(後編に続く)
CBCテレビ「チャント!スペシャル 転んで転んで…~ラグビー家族のラストパス~」3月24日放送より