ロシアによるウクライナ侵攻により戦火を逃れて日本へやって来るウクライナからの避難民の生活を、どのようにサポートしていくかが課題となっています。名古屋の繁華街では、避難民らを支援しようと奮闘するウクライナ人女性がいます。その思いとは?


名古屋の繁華街「錦3丁目」、その一角にあるショークラブ「マーベリック」。


ここで働く女性の多くがウクライナ人です。店長は12年前に来日した、ウクライナ人のアンナさん。


3週間前には高齢の母親が、軍事侵攻が続くウクライナから数日かけて避難してきました。

(ウクライナ出身 アンナさん)
「今、お母さんは手術が終わったばかり。ちょうど戦争の時に転んで骨折したから」


アンナさんの母親は、ウクライナで地下のシェルターに避難する際に転倒し、股関節を骨折。


日本に入国した後に名古屋市内の病院で手術し、今も入院しています。アンナさんは、夜はこの店で働きながら、昼間は病院にいる母親に付き添っています。


(ウクライナ出身 アンナさん)
「(避難民は)いきなり人生が変わった。新しい国では何ができるとか、どうやって生きていくかとか、一番の問題」


1か月前から店で働いているこの女性は、愛知県に住むことになったウクライナからの避難民です。


(ウクライナ出身 アンナさん)
「(働かせる理由は)お金に困っているから助けてあげたい。日本語が分からない人たちでも、ちょっとでもサポートしたい」


アンナさんは日本語が話せず働き口の少ない避難民を雇い、経済的に支援しているのです。

また、この店にはウクライナに侵攻するロシアの同盟国「ベラルーシ」出身の女性も。


(ベラルーシ出身の女性)
ベラルーシ・ウクライナ・ロシアは姉妹。今、この姉妹は敵になった。これは一番悲しいです。こんな戦争はありえない

今回の戦争には反対の立場ですが、日本人から差別を受けたといいます。


(ベラルーシ出身の女性)
「沖縄で私はベラルーシ人(と言ったら)。『ベラルーシ人はロシアと一緒、ダメ』と言われた。気持ちはちょっと悪くなる。逆に私は(戦争に)反対派だから」


軍事侵攻をめぐり相次いだのがロシア人やベラルーシ人への誹謗中傷です。

ことし2月、滋賀県の旅館がホームページに「ロシア人とベラルーシ人の今後一切の宿泊受け入れを停止します」と掲載し問題に。

さらに東京の恵比寿駅では「ロシア語を見たくない」などと意見が寄せられ、一時、ロシア語の表記が隠されました。


名古屋のショークラブ「マーベリック」では、カラオケでロシア民謡も歌うことができますが…。


(ウクライナ出身 アンナさん)
「(ロシア語の歌は)全然悪くない、関係ないね。(文化は)関係ない」

(ベラルーシ出身の女性)
「ママ(アンナさん)は差別しないから。この店に差別はないからいいことです、本当にありがたい」

取材に応じてくれたウクライナ出身の店長、アンナさんはお店で雇って仕事を提供する形で支援をしていますが、今月さらに1人、避難民の女性を雇うそうです。

戦争のさらなる激化も心配されている中 避難者を長期に渡ってどう支援していくかが課題です。
今は一時金が最大で16万円、12歳以上には一日2400円の生活支援金が支給されていますが、もっと長期に渡ると就職どうするのか、住居をどうするのかなど様々な課題が出てきます。