ウクライナから避難してきた親子が、岐阜県各務原市に身を寄せておよそ1か月。戦地に父と夫を残し、不安を抱えながら送る、異国での生活とは…

(竹田章悟記者)
「こんにちは」
(ウクライナからの避難民 マリッチ・ナタリアさん)
「こんにちは」

マリッチ・ナタリアさん、3月、ウクライナ東部のクラマトルスクから、2人の娘と母を連れて各務原市に避難してきました。


日本におよそ20年暮らす、姉のスビトラーナさん家族が住むお宅に、身を寄せています。

Q.日本語は?
(避難民 ナタリアさん)
「(無言で首を振る)」



(日本に暮らす姉のスビトラーナさん)
「全然わからない。3週間ぐらい勉強してるけど、(娘の)エヴァは少しずつ、平仮名と片仮名を読めるようになったけれど、まだまだ会話はちょっと難しい」

日本語は分からず、英語もほとんど話せないというナタリアさん。外出することも少なく、毎日、家事などをして過ごしているといいます。そんなナタリアさん、「ことばの壁」以上に気がかりなのは…

(避難民ナタリアさん)
「自分や子供の命は安心だけど、ウクライナに父と夫がいるから心配。1年後帰る場所があるかもわからないから、安心だけど安心じゃない…」

夫のアンドレイさんは警察官のため、今もウクライナに残り、街を守り続けています。悪化の一途をたどる戦況に不安は拭えません…

(姉のスビトラーナさん)
「笑っている顔より、つらい顔の方が多い。楽しいことをしてあげたいけれど何をしても…」


それでも日本での生活に慣れて欲しいと、スビトラーナさんは、ナタリアさんと子どもたちをスーパー連れ出しました。


(姉のスビトラーナさん)
「ソースやドレッシングは、ウクライナ料理にはあまりないから、びっくりしている。このドレッシングどういう風に使おうとか、すごくいつも楽しみにしている」


この日の夕食は、ハヤシライス。ナタリアさんは、作ったことも食べたこともありません。作り方を教わりながら、一緒に作ります。

(姉のスビトラーナさん)
「『匂いはすごく美味しそう』と言っているけれど…」

ナタリアさんが夕食の準備をしている間、長女のエヴァさんは…

(娘のエヴァさん)
「こんにちは。私は、エヴァ・マリッチです。ウクライナから来ました。絵を描くことと、算数が好きです。よろしくお願いします」



いとこのニコラスくんから、日本語を教わっています。エヴァさんは5月から市内の小学校に通う予定です。


「いただきます!」

初めて口にするハヤシライスの味は?

(姉のスビトラーナさん)
「エヴァどう?」

(娘のエヴァさん)
「おいしい」

(いとこのニコラスくん)
「おいしい」

(祖母イルドーミラさん)
「おいしい」

少しずつ日本での暮らしに慣れてきた様子ですが、父と夫を戦地に残す家族が願うのは…

(避難民ナタリアさん)
「とにかく1日でも早く戦争が終わってほしい。1日でも早くウクライナに帰って、夫に会いたい」