「敵は川勝知事。僕だったら選挙に乗り出してでも勝負する」

(大石)「スーパー・メガリージョン構想。大村さんの舵取り次第ではもったいないことになる?」

(橋下氏)「東京・愛知・大阪のど真ん中が愛知。色んなビジョンを打ち出して行動すれば良い。その場合には、敵も作らないといけない。敵は誰か、静岡の川勝平太知事。川勝さんはリニア(の工事)を止めている。こことガンガン争ってでも、場合によっては選挙に乗り出してでも(ビジョンを実現すべき)。『うん、と言ってもらえないなら勝負しましょう』ということ」


(大石)「橋下さんならやりますか?」

(橋下氏)「僕だったらやります」

河村氏と大村氏の関係は「県民・市民にとって不幸なこと。残念」


先述したように、かつて「ムラムラコンビ」と呼ばれた蜜月関係は、今の大村氏と河村氏の間には無い。今回の知事選でも告示前、河村氏は「本当に代わってもらったほうがええ」と言い切り、実現はしなかったが、告示日まで自身が代表を務める地域政党「減税日本」から、独自候補の擁立を模索していた。


リニア開業に向けて、愛知県と名古屋市の首長が犬猿の仲であることについて、橋下氏は「残念」だと、語気を強める。

(橋下氏)
「愛知県民や名古屋市民にとっては不幸なこと。名古屋市にも、愛知県にも力がある。GRP(都道府県別総生産)で大阪は愛知に抜かれている(※)。1位は東京、2位が愛知、3位が大阪。リニアが来れば、さらに愛知が抜けていく。こういう時に愛知と名古屋がバラバラにやっていたら、力が半減する。僕は大阪府民だから、外から見れば『愛知県と名古屋市喧嘩しろ』と思うけど、ここは虫の目じゃなくて、鳥の目で日本全体を見るべき。東京、愛知、大阪がまとまっていくとなれば、やっぱり愛知県知事と名古屋市長はタッグを組まないといけない。そうでなければスーパー・メガリージョンにならない。残念、これ」

(※GRP (都道府県別総生産) 1位は東京都。2015年度に愛知県が大阪府を抜いて2位に。2019年度に大阪府が再び2位に)。


普段の講演活動で、橋下氏は「全国で一番仲の悪い知事と市長」の例として、大村氏と河村氏を取り上げているそうだ。それぞれが隣同士で座り、目線を合わせない写真を見せると大いにウケるという。

4期目に向けて、県民から信任を受けた大村氏。政治家として「鳥の目」で県政の舵を取れるかが注目される。