“最後の砦”と言われた特攻 訓練中に死者が相次ぐ

ベテランのダイバーに海底に潜ってもらい、機雷棒と同じ15キロの棒で頭上を通過する船を突くことができるのか?という実験だった。潜水具はフル装備で80キロもあった当時のものよりもはるかに軽く性能もよく、潜水経験も豊富なダイバーであっても、一度も成功することはなかった。

いかに無謀な作戦で、机上の空論だったのかが証明される結果だった。実際に、訓練中に死亡する隊員が相次ぎ、実戦で使われることはなかったというが、これが上陸前の最後の砦と言われた特攻だった。

しかし、それを超える愚かな特攻があったと伏龍の鈴木さんから聞き、その元隊員、茨城県に住む戸張礼記さんの元へ向かったことがあった。その特攻の名は「土竜」、人呼んで「もぐら」だった。