「お風呂でも入ってきたら」と声を掛けたのが最後に
午後7時ごろ、母親は少し遅めの夕食の準備を始めた。息子はさっぱりとしたものが食べたいとリクエストし、食事の支度を手伝ってくれた。
「お風呂でも入ってきたら」そう勧めたのは母親だった。接種会場で言われた一言があったので、何の躊躇もなく入浴を勧めた。まさか、これが最後の会話になるとは思ってもみなかった。

少年は午後8時半くらいにお風呂に入った。少年はいつも長風呂だったので、この日も入浴してから30分を超えていたが、母親はさほど疑問は感じなかった。










