2つ目の挑戦「レスリングを有名にしたい」

そして、もう一つの挑戦。藤波選手が繰り返し話してきたのは…。

(藤波選手 2021年)
「自分自身も有名になりたいし、レスリングも有名にしたいという思いがすごくあって」
(2025年)
「やっぱりレスリングが有名になってほしいというのがあって」

(2024年9月 バンテリンドームで始球式に参加)
「いつかレスリングも、こうやってたくさんの人の前で、たくさんの応援の前で試合ができる日がくればいいと思う」

常々、レスリングの普及について口にしていました。

ことし8月30日には、地元・三重県四日市市で初めてレスリング大会を開催しました。その名も「第1回藤波朱理杯」。

(藤波選手)
「レスリングのおかげでいろいろな経験ができて夢ができて、それをもっともっと多くの人に、自分と同じような経験をしてほしい。レスリングのおかげで今の自分があるので、これから自分にできることがあれば恩返しを自分なりの形でしていけたらなと思う」

レスリングへの恩返し。そんな思いから始まったこの大会。現役金メダリストの大会ということもあり、参加したのは幼児から中学生までなんと476人。

この盛り上がりには、大会をともに運営した父・俊一さんもびっくり。

(俊一さん)「こんな観客席まで子どもたちでいっぱいになるなんて嬉しい限りです」

そして、藤波選手は子どもたちの熱戦を目に焼き付け、勇気をもらっていました。

(藤波選手)
「夢中になって、がむしゃらにレスリングをやっていたキッズ時代を忘れずに取り組んでいきたい」