駆除費に雲泥の差 コクチバスには1億円も・・・
一方、岐阜県飛騨市の漁協。
(漁協)
「(ブラウントラウトを使った犬のおやつは)食べても美味しそう。裏を見ると酒のつまみに見える」

駆除したブラウントラウトが役立つ先は見つかりましたが、そもそも自分たちだけではとても駆除しきれず、頭を抱えています。
(宮川下流漁業協同組合 長瀬崇さん)
「漁協組合としては被害を受けているので、今は駆除活動をしているが、高齢化が進んでいて行政の協力はなくてはならない」
壁には別の外来魚、コクチバスの駆除を呼びかける県の大きなポスター。

(宮川下流漁業協同組合 長瀬崇さん)
「このポスターには漁場管理委員会と県と連合会の名前があるが、3者でコクチバスは広げないという本気度が伝わってきます」
コクチバスは同じ肉食外来魚ですが、岐阜県の重要な産業にもなっているアユを食べてしまうため、行政が年間1億円以上をかけ、数十人がかりで駆除を行うことも。

地元漁協が細々と行うブラウントラウトの駆除とは対照的です。
(宮川下流漁業協同組合 長瀬崇さん)
「手間と金がかかっているので、うらやましいといえばうらやましいですね」
「ちょっと残念というか(行政には)うちにも力を入れてもらいたい」

川の生態系にとっては同じ脅威でも、利益のあるなしで扱いが違う現実。
外来生物による生態系への侵略は、この瞬間にも続いています。