高潮がひいたあと…見つけた写真で作った“家族のアルバム”

(加古美恵子さん)
「『お母ちゃん、怖いよ』って言っているのがせいぜいでした。そのまま目をつむって流されていくうちに家族ばらばらになってしまって」

家族の大切な証が、この1冊のアルバムに。

(加古美恵子さん)
「残っていた貴重な写真を思い出のよすがになるように貼っていた」

高潮の水が引いた後、自宅跡で見つかった写真を集め、自分でこのアルバムを作りました。

(加古美恵子さん)
「学芸会の写真ですね。水没してはがした跡です。これは海水浴場です。内海に行った時だと思う。」

表紙の裏には、当時の思いが綴られています。

(加古美恵子さん)
「『幸福であった時を思い出そう、恋しい父母、雅ちゃん、節ちゃん、よねちゃんにあいたいなあと思ったらこの写真を見よう』。(家族)6人でわいわいやっていたのに1人残されたという喪失感があった」