「父親と名字が違って子どもがかわいそう」
「子どもが将来困るのではないか?」

そうした意見も踏まえた上で、学さんとゆか子さんが思うのは…

夫・大里学さん
「名字が違うと、子どもが生まれて『放っておいても自分の子』ということにはならない。その分、しっかり育てなきゃ、自分も関与しなきゃっていう思いは強くなりましたね。」

妻・小田ゆか子さん
「子どもたちにもいずれ事実婚に至った経緯やジェンダーのことをしっかり説明しようと思っています。そうすることで、子どもたち自身があらゆることに一旦疑問を持って面白がって考えてくれるような人になってほしい。
親が事実婚という状態であることで、我々の子は必然的にマイノリティ側に身を置くことになる。確かにマジョリティ側にいることが楽なのはわかっているんですが、マイノリティ側にならないとそういうことを考える機会もあまりないと思うんです。
そういう意味では、私は子どもにとっても事実婚という状態はある意味いいのではないかと感じています。」

ジェンダーに対する意識を持ち、多様性の時代を強く生きていってほしい。
2人の選択には、これからの時代を担う子どもたちに対するそんな思いが込められていました。

「事実婚」のメリット・デメリットは? 不妊治療の医療費控除が…

「事実婚」を選んだ二人に、実際に感じたメリット・デメリットを聞いてみました。