ここ数日、梅雨のような天気が続き、いわゆる「戻り梅雨」の状態となっている山陰地方。
こうした中、取水制限を行っていた鳥取県西部を流れる日野川では、12日、制限が一旦解除されました。


記者 清水栞太
「雨不足の影響で先週まで水が干上がっていた日野川ですが、今日は水が戻っているのが確認できます」

7月8日の取材では水が干上がっていた日野川。しかし、12日の日野川は、前日に降った雨で、下流の車尾堰の流量が毎秒約30トンを記録。

日野川では深刻な雨不足で、取水制限を実施していましたが、12日正午、制限が一旦解除されました。

ただ、上流の菅沢ダムの貯水率は、14.7%(12日正午時点)と、依然、低い値となっていて、日野川河川事務所は、今後まとまった降雨がなく川の流量が基準を下回った場合は、再度取水制限を行うとしています。

ここ数日の雨、米農家にとっては恵みの雨となりました。

米農家の男性
「いや良かったですよ~。雷もなってガーっと降ってくれたから助かりましたよね」

米子市で米農家を営む男性。
久々のまとまった雨に喜びの声をあげていました。
というのも・・・。

米農家の男性
「ここ見てください、水がないですが」

先週までは田んぼに水が張れない深刻な状態だったんです。

しかし、11日の雨で、田んぼは一気に潤いを取り戻しました。

米農家の男性
「明日明後日もずっと雨が降るので助かると思います。いいです雨が降った方が農家は」

喜びの声が聞こえる一方で、こんな声も…。

やすぎ観光みかん園 佐伯勝美さん
「野菜でも果物でも程よい水の量というのがあって、短期間にたくさん水を吸い込むと劣化という状態がうまれる。実が裂けてしまう」

島根県安来市の観光みかん園。
10月中旬のオープンに向けて、いま実を太らせている真っただ中だということですが、この時期雨が続くと、実が割れてしまったり、糖度が下がったりするということです。

園では、水を取り込みすぎないよう、雨が続く場合は根元にシートを敷くなどして対応しています。

やすぎ観光みかん園 佐伯勝美さん
「ジューシーな感じでなおかつ糖度が高いものを、お客さんはそういったおいしさをとことん求めるので、しっかり水分コントロールをこまめにしていく」

降り過ぎたら大変な面もありますが、雨不足の状態からは少し改善といったところです。