「全員おかしかった」「正常な人間はいませんでした」遺族は当時についてこう振り返りました。
4年前に起きた京都アニメーション放火殺人事件。犠牲になった渡邊美希子さんの母と兄が、警察職員らに講演しました。2人は、犯罪被害者の支援にあたる警察職員らに対し、事件当時「パニック状態」だったことや、その後、カウンセリングに支えられた体験などを語る一方、事件の背景には「孤立」を生む現在の社会があるとして、支え合いの大切さを訴えました。

「想いと願い」と題し講演したのは、渡邊達子さんと渡邊勇さん。亡くなった美術監督・渡邊美希子さん(当時35歳)の母と兄です。

先月、鳥取県鳥取市の鳥取県警本部で開かれた講演会は、犯罪による被害者を支援するため、あらかじめ「被害者支援担当者」「特別被害者支援要員」に指定された警察職員に対する研修の一環で行われました。

4年前の2019年、京都市の「京都アニメーション」のスタジオが放火され、社員36人が亡くなりました。

あの日、達子さんは義理の娘から火事のことを聞き、テレビをつけました。