大山自然歴史館 矢田貝繁明 館長
「数年前までは通勤の時に見かけるのはイノシシが多かったが、ここ近年はシカを見るようになりました」
鳥取県によりますと、今から45年前の県内のシカの分布は、東部の県境や山間部など限定的でした。しかし、25年後の2003年には県中部と西部、海岸付近でも確認されるようになり、生息域は県全域に拡大しました。

国立公園内に設置されたカメラの映像でも、数頭のシカが植物をかじる姿が確認できますが、大山周辺ではこうした植物や樹木の食害、そして繁殖が進んでいると話します。
大山自然歴史館 矢田貝繁明 館長
「食うものが無くなったら、どうしてもある所にだんだんと行きますので、東部から中部・西部とこっちに来ています。人間も、獲る人が高齢化などでほとんどいないので、シカの天下が来るんじゃないですかね」
こうした中、シカと車両による衝突事故が相次いでいます。
10月3日午後、兵庫県豊岡市の山道に1人でツーリングで訪れていた島根県安来市の男性が路上で意識不明の状態で見つかり、その後、死亡が確認されました。現場には大人のシカの死骸があり、バイクがシカと衝突したとみています。