許容できない値上げが続いています。
値下がりが続いていたガソリン価格が8週ぶりに値上がり。そして、農家は肥料の高騰で悲鳴です。さらに…、庶民の味方「物価の優等生」とも言われるバナナも値上がりの可能性が…。


8日に発表されたレギュラーガソリンの小売価格は、全国平均で、169.8円となり、8週ぶりの値上がりとなりました。
鳥取県は171.7円で、前の週から1.8円の値上がり、島根県は171.8円で、こちらは4.1円も値上がりしました。

一方こちらは、大山のブロッコリー畑。
出荷シーズンを迎えているブロッコリー、ここでも値上げの影響が。

D’sプランニング 下山和人専務
「肥料のほうが(20キロあたり)500円から1000円程度値上がりしていますね。3月も一回急遽な値上げがはいりまして、そこからさらにという感じですね」

肥料の高騰です。
ここでは30ヘクタールの畑で、ブロッコリーや白ネギを育てています。植える前に10アールあたり50~100キロ、追肥では10アールあたり20~40キロの肥料を使うため、肥料の高騰はかなりの痛手です。

D’sプランニング 下山和人専務
「うちが直接上げるというのはどうしてもなかなか難しいところではあるかなというところですねかね」

市場に卸す際は、末端価格が決められているため値上げが難しく、仮に値上げをしても、売れ行きへ影響する恐れがあります。

D’sプランニング 下山和人専務
「正直だいぶ苦しいなというところですね。少しでも早く落ち着いてくれたらなと思います」

さらに、物価の優等生とも言われる「バナナ」にも値上がりの危機が。

キャスター 小林健和
「ほどよい甘さに濃厚な味わい、バナナ本来の味をそのまま残した最高の逸品ですね。一方で、このジュースにも使われているバナナも値上げとなるかもしれません」

米子市にあるカフェ「L’ecrin」。
旬のフルーツなどを使ったデザートが人気の店で、カフェのイチオシは、真空状態で作られたバナナジュースです。

このバナナに一体何が?

実は8日、日本にあるフィリピン大使館で、ラウレル駐日大使が会見し、全国のスーパーの業界団体にバナナの小売価格を上げるよう申し入れたことを明らかにしました。

バナナをめぐっては、肥料価格の上昇に加えて、冷蔵保管の費用なども高騰していますが、日本での小売り価格は7年間ほぼ横ばいとなっていて、生産者の負担が増しているということです。

このカフェでは、これまでメニューの値上げはしてきませんでしたが、フィリピン産のバナナを1日で5房ほど使用しているため、もし値上がりした場合、メニュー全体の価格を上げざるをえないと苦慮しています。

L’ecrin天満屋店 斉藤秀樹店長
「仮に原材料の値段が上がるようなことがあれば、全体のメニューの金額を上げないと、今のクオリティのものが維持できないと思っている」

許容できない値上がり、我慢の日々が続きます。