「4か月先まで予約がいっぱい」
これは鳥取県のとある自動車学校での、70歳以上のドライバーが運転免許証の更新の際受ける「高齢者講習」の予約状況です。
一体なぜここまで予約が取りづらいのでしょうか?さらに、今後これに拍車がかかるかもしれないといいます。


自動車学校 指導員
「カーブを曲がったら直線で40キロ出してください」

鳥取県米子市の山陰中央自動車学校。
運転免許証の更新時、70歳以上に義務付けられている高齢者講習が行われていました。

受講者
「取りづらかったね」
「4月頃ですかね。早めに今日の予約を取りましてね」

4月に予約して6月の受講。
実は今、高齢者講習の予約が取りづらい状況が続いているといいます。

山陰中央自動車学校 安田正センター長
「今現在、10月生まれの申し込みがあるんですが、その方々の予約が受けられるのが10月。今6月だから、4か月待っていただくような形」

なんと、この自動車学校では、現在4か月待ち状態とのこと。

山陰中央自動車学校 安田正センター長
「鳥取・島根、高齢者の方が多い中で、その運転をされている割合が高いと。結局対象者の数が多いとうのが一番」

要因の1つは、高齢者の数の多さです。さらに、指導員の数も限られているため、予約を受けられる数は限られてきます。

記者 土江諒
「こうした中、この状況に拍車をかけるのではと懸念されているのが、先月改正された道路交通法です」

鳥取県西部地区運転免許センター 足立伸一課長補佐
「75歳以上で、過去3年以内に信号無視などの一定の違反をした人は、自動車学校で実施される運転技能検査に合格しなければ免許更新が受けられない」

従来、75歳以上の人の免許更新は、認知機能検査と高齢者講習を受ける必要がありましたが、新たに「運転技能検査」が加わります。
過去3年間に一定の違反をした場合、この「運転技能検査」を受けなくてはならなくなりました。

検査では、指示された速度で走る「指示速度走行」や、右折左折、一時停止などを行い、これに合格しなければ、その後の講習などを受けることができません。

この自動車学校では、7月中旬から「運転技能検査」を開始する予定で、さらなる混雑が予想されます。

山陰中央自動車学校 安田正センター長
「(通知は)誕生日の5か月前に発送し届くようになっている。通知が届いたらまず開けていただき、お近くの自動車学校なりに申し込みをまずしていただく。それが一番大切」

気づいた時には予約ができず免許の更新ができなかった…。そんな事態を防ぐため、ハガキが届いたら早めの予約が必要です。