山陰沖に停滞する梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでおり、大気の非常に不安定な状態が続いています。
山陰地方では、島根県を中心に断続的に激しい雨が降っていて、土砂災害への警戒が続いています。

降り始め(7日午後0時)から9日午後4時までの降水量は、島根県では、松江市鹿島で255ミリ、出雲市芦渡町で238ミリ、出雲空港237.5ミリ、松江市西津田209.5ミリ、大田市福光190.5ミリなどとになっています。一方、鳥取県では、境港市境で180ミリ、米子134ミリなどとなっています。

とくに松江市鹿島では8日午後10時半までの24時間降水量が224.5ミリを記録、1976年の統計開始以来、観測史上1位の値を更新しました。

記者 清水 栞太
「車が川に落ちてから20時間、落ちていた車が引き揚げられました」

出雲市では、8日午後、車が川に転落し運転していた1人が流され、行方が分からなくなりましたが、9日午前に車がみつかり引き揚げられたものの、乗っていた人はみつかっていません。

大田市では・・・

記者 清水 栞太
「大田市の住宅街では裏の山が崩れ、流れ落ちた土砂などで車2台が押しつぶされています」

(インタ)目撃した人
「最初は木が折れるような音がした。バーン、バキーンっていう」

この土砂崩れの影響で約30世帯で水道が止まり、大田市が給水対応にあたりました。

大雨の影響でJRは、伯備線の特急やくもが全便運休となったほか、島根県内を走る列車が軒並み運休となりました。

大雨は10日にかけて続く見込みです。
雨の予想です。
10日午後6時までに降る24時間降水量はいずれも多いところで、島根県で80ミリ、鳥取県で50ミリの見込みです。

現在も、出雲市・松江市、県内2つの市に、土砂災害警戒情報が発表されていて、これまでに最大で約40万3000人に避難指示が出されました。
9日午後6時時点でなお大田市全域と出雲市の一部、約2万8000世帯・約6万6000人に避難指示が出ています。

島根県が9日午後3時時点でまとめた被害状況によると、人的被害は出雲市で行方不明者1人、住宅被害は出雲市で一部損壊1件、床上浸水7件、床下浸水28件、松江市で床下浸水3件、益田市と隠岐・西ノ島町で床下浸水が各1件です。

島根県は、出雲市に災害救助法の適用を決めました。

引き続き、土砂災害への警戒と浸水害、河川の増水や氾濫に注意が必要です。