終わりが見えない物価高騰。こうした中、家計のやりくりに不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで「家計簿のプロ」に、新たな視点で考える家計との向き合い方について聞きました。
ママだけでなくパパの協力も不可欠のようです。


「家計簿つけていたおかげで不安がなくなった。どんな収入でもやりくりするけん大丈夫だよって。かっこよくないですか?」

こう話すのは、島根県松江市在住で、4人の子どもを育てる主婦「づんさん」です。

づんさん
「もし書けるのであれば自分のお小遣いの範囲で書いてみてください。(使っている額が)驚愕。予想を超えるので。書き起こすと頭は忘れて良いわけなので心と頭が軽くなった」

づんさんは、8年前SNSで公開した自身の家計簿が話題となり、その後、家計簿に関する著書を出すまでになりました。

「づんさん」の家計簿の1番のポイントは、「節約」ではなく「把握」すること。
買ったものはすべて書き出し、1日ごとの支出額をまとめることでお金の流れを把握する家計術です。

その「家計簿のプロ」に、この物価高を乗り切る術を聞きました。

づんさん
「本当に欲しい物にお金を使っているというのを、(家計簿を)書く機会が増えてくると不要な買い物をしなくなる。結果良い値段の物を買ったとしても、不要な物の合計金額の方が上回るので(支出が)減る」

本当に必要な物の見定めが重要だといいます。

ここで、取材をした木谷記者がまさかのカミングアウト。

記者 木谷茂樹
「実は木谷家の家計簿ノートなんです」
づんさん
「あー書いてる」

去年12月から家計簿をつけ始めた木谷家。
づんさんは、家計術の成功はママだけでなくパパの協力が必要不可欠だと話します。

づんさん
「(夫に)言われたのが、頑張っているから自分も何か出来ることをやろうと言ってくれた。レシートをもらう作業って大変じゃないじゃないですか。きょうのレシートだよって渡してくれるだけでモヤモヤしなくなる」

秘訣は家族間で使った金額を見える化すること!
あわせて、子どもの誕生日や車の税金など、決まった月にかかる費用をあらかじめ把握することも重要とのこと。

しかし、世のお父さん方にありがちなのが…。

記者 木谷茂樹
「ヤバイ!自分の使ったものも含めて丸裸にされてすごく詰められるんじゃないかっていう思いがあった」

しかし、づんさんは、どれだけお金を使ったのか把握することで、無駄を削れるヒントが見えてくるといいます。

づんさん
「お金の流れを見ると安全運転できるんだよというのが家計簿の良さなので。捉え方1つで丸裸気分が無くなる。(支出を)見返せるものが欲しいので、削れるヒントがこの中に全部ある」

この家計術で来月から我が家も黒字化…というわけではありません。
家計簿もやりくりも、長期的な目線でとらえるのが大切なポイントのようです。

づんさん
「年間でバランスとれば良いねっていう風にそこで切り替えが出来るので、ボーナス月の(収入)を分散させれば赤字の月が補えるのが見える」

物価高での家計術。
家族と協力しながら「把握」して、「欲しいを見定める」ことが黒字への近道かもしれません。