15日の山陰地方は4月も中旬だというのに国立公園大山では積雪も観測し、冷たい風が吹く寒い1日となりました。
寒暖差で免疫の下がるこの季節、今年特に注意が必要なのが百日せきです。
なかなかせきが治らないという方、ご注意ください。
サクラが散り見ごろを迎えたチューリップ。
記者 土江諒
「正午過ぎの安来市伯太町です。チューリップの取材をしに訪れていたんですが、先ほどから雨脚が急に強くなりました」
安来市伯太町のチューリップ畑では突然雨が降り始めたかと思えば、そのわずか10分後には日差しが差すなど天気が目まぐるしく変わっていました。
15日の山陰地方の最高気温は平野部で12度ほど、浜田市弥栄では5.7度、鳥取県日南町茶屋では7.3度など2月中旬から3月中旬並みとなり、国立公園大山では2センチの積雪も記録しました。
寺田農園 寺田禎 代表
「春先、4月の頭に寒い日が3・4日続きまして、ここら辺も雪が若干ちらついたということで、非常にチューリップが足踏みをしまして」
この寒さでチューリップも足踏み。
毎年大人気のイベント、「チューリップフェア」はおとといまででしたが、4月に入ってから気温の低い日が続いた影響で例年に比べて開花が1週間後ろ倒しに。
寺田農園 寺田禎 代表
「どの花が綺麗か、自分の好きな花を選んでいただいて、切り花として買っていただけるので、日が合えば来ていただきたい」
つぼみの状態のものが所々に見られ、10品種以上はまだ咲いていないとのこと。今週金曜日くらいまではチューリップを楽しめそうだということです。
そして、不安定な大気の影響はこちらでも。
記者 安松裕一
「鳥取砂丘は海からのものすごい風です。体感温度は冬の寒さのようです」
15日、正午ごろの鳥取砂丘。
降り続いていた雨も止み砂丘観光を楽しめる…と思っていた観光客。しかし、待ち受けていたのは想定外の強風と寒さ。
これには前を向けず背を向けて耐える人や、写真を撮って足早に帰ってしまう人、こちらは飛んでくる砂を防ぐためかビニール傘をさしていますがあまりの風の強さにあきらめたようです。
山陰地方はお昼ごろまでに鳥取空港で15.0メートル、鳥取県大山町塩津で13.1メートル、島根県では益田市高津で12.5メートルの最大風速を記録するなど、風の強い1日となりました。
観光客
「頑張ってました、無理ですね。北海道から来たんで気温はこんなもんかなって感じですが、ただ砂は初めてなんで」
「ちょっと痛いですね、パシパシ当たって」
「寒いですね。冬の風ですよねきっと、あそこ(馬の背)の上まで行ったんですけど、もう立ってられないくらいすごかったです」
寒さと暑さを繰り返し、免疫の低下しがちなこの時期、特に今年気を付けたいのが。
子育て長田こどもクリニック 長田郁夫 院長
「山陰地方、特に鳥取県で百日せきが流行ってきていることが目立ってきている」
百日せき。
その名の通り、長期間せきが続くのが特徴で、特に、鳥取県西部で患者数が増加しているほか、島根県でも2018年以降で患者数が最多となっています。
子育て長田こどもクリニック 長田郁夫 院長
「日中に『コンコンコンコン』となかなか、せきが止まらないことに加えて、夜間(咳込みが)強くなるというのが特徴の1つ」
重症化すると、乳児などが命を落とす恐れもあるということです。
全国でも今月6日までの1週間の患者数は722人と、2018年以降では過去最多となりました。
その理由が。
子育て長田こどもクリニック 長田郁夫 院長
「コロナウイルス流行の時期に、コロナ以外の感染症が見られなかったということで、いろんな感染症に対する免疫がすっかり下がっていた。その影響が大きいと思う」
医師は乳児に関しては生後2か月からできるワクチン接種、大人などにはマスクの着用や手洗いによる予防を呼び掛けています。