去年10月、母親の後を追って死のうと自宅に火を付け全焼させたとして非現住建造物等放火の罪に問われた男に対し、松江地方裁判所は9日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
有罪判決を受けたのは島根県出雲市の無職の男(54)です。

男は去年10月7日午前2時頃、出雲市にあった自宅で、同居していた当時90歳の母親がベッドの上で固まっているのを見付け、死んだと思い、寂しさから後追い自殺を図り自宅などを全焼させたとして、非現住建造物等放火の罪に問われています。
9日の判決公判で松江地裁の芹澤俊明裁判長は、「母親を失った心情は理解できるが放火という危険な方法は身勝手。ただ、近接する建物はなく他者に被害を与えなかった」などとして、3年の求刑に対し、懲役3年に、保護観察を付けた執行猶予5年の判決を言い渡しました。
芹澤裁判長は、「お母さんが亡くなってもあなたは一人ではありません。しっかりと生き続けて下さい」と諭し、被告はしっかりした口調で「有難うございます」と答えました。
弁護士によると、被告は控訴しないと話しているということです。















