島根県松江市の秋の風物詩「鼕行列」。
10月16日、3年ぶりに開催されるのを前に、参加団体は練習に余念がありません。
久々の地域が一体となる祭り。そこには喜びや新たな発見がありました。
10月11日。夜の松江に鳴り響いていたのは…。
記者 三宅純人
「夜の城下町に鳴り響くのは久しぶりの鼕の音色です」
「鼕」とは、出雲地方で太鼓のことを言います。
「鼕行列」に向け練習に励んでいたのは「北殿町鼕保存会」のメンバーです。
練習に参加した人
「コロナ禍で、ずっと鼕を叩けなかった笛が吹けなかったっていうのは、ちょっとしんどかったかなと思う」
松江城周辺を鼕を打ち鳴らして練り歩く秋の風物詩「鼕行列」。
新型コロナの影響で、この2年は中止となっていましたが、3年ぶりの開催が決まりました。
待ちに待った鼕行列。
参加団体は毎晩のように練習に励んでいます。
練習に参加した人
「3年ぶりにできるので楽しみです」
練習に参加した人
「地域の方々が触れ合う機会が最近ないので、お年寄りからお子さんまでみんなでコミュニケーションを取れることが、たたく以上にすごいなと思います」
新型コロナの感染が落ち着いているとはいえ、練習中、楽しみなお酒は控え、笛の演奏者以外はマスクを着用するなど、感染対策は徹底しています。
久しぶりなうえ、感染対策をしながらの練習。
苦労は多いですが、嬉しい発見もありました。
北殿町鼕保存会 西代幹雄さん
「3年間空いたことで一番驚いたのは、子どもたちの成長が著しく、顔見ても分からなかったなんて子どももいて、非常に3年間の月日を感じました」
久しぶりの練習ながら「鼕のリズムを体が覚えている」と話す子どもたち。
この3年で成長し、頼もしい存在になっていました。
人との結びつき、そして地域の活性化を生む祭り。
3年ぶりの松江祭鼕行列は、10月16日(日)午後1時半、松江城を出発します。