島根県が新型コロナ対策として、飲食店の制限は緩和する一方、部活動停止を要請したことが注目を集めています。
なぜ島根は、子どもたちに厳しい対策を打ち出したのでしょうか。
島根県 丸山達也 知事
「私から県の教育委員会に対しまして、県立学校における部活動の一時停止を要請しました」

8月26日、丸山知事は9月11日まで各学校の部活動を停止するよう要請したと発表しました。
県立高校などは部活動を停止する一方、松江市など複数の自治体は要請に応じないなど、対応は分かれています。
「部活停止」に、街の人は…
街の人
「本当に可哀想っていうのが一番思うんですけど、これで増えて実際死亡者数も増えて行ってるわけなので。しょうがないかなという気持ちの方がやっぱ少しは強いですね」
「基準があいまいで、そこで子どもだけで制限するのもちょっと…反論っていうか不安、不満も出てくるだろうなと思います」
SNSなどでも賛否が分かれるこの対策。
なぜ島根県は「部活」に照準を定めたのでしょうか。

島根県感染症対策室 田原研司 室長
「7月の下旬から1か月の数字ですが、学校関連で29のクラスターが発生しました。そのうち16が部活動のクラスターになります。約55%を占めています」
夏休み期間にも関わらず部活動でクラスターが多数発生。
第5波では、学校から家庭へ感染が拡大した経緯があり、2学期の学校再開のタイミングで大きく抑えるのが目的だと説明します。
丸山知事も30日、記者からの質問に次のように答えました。

島根県 丸山達也 知事
「部活動という要素を一旦、閉じていただいて、感染を抑える。感染の数を少なくとも抑える効果はありますので。感染してしまうと部活動も授業も学校行事も参加できなくなりますので、そういったケースをできるだけ減らしていきたい」
不満の大きさは承知しているとした上で、学校活動すべてを閉じるリスクを回避するためとして理解を呼びかけました。
丸山知事は期間の延長はしない方針で、部活再開に向けたトレーニングを個々で行って欲しいとしています。