増加する新型コロナ患者。
医療体制のひっ迫に対応するため、鳥取県境港市内の総合病院は、外来診療の一部制限を始めました。
小崎純佳キャスター
「内科の外来診療です。現在医師が診察を行っていますが、患者の姿はありません」
「体調のほうはどうですか?変わりはないですか?」
この日、診察室にいたのは、カルテを記入する医師だけです。

診察にあたる医師
「電話診療で患者さんの診察をしているところです。患者さんのお顔が見られないと、患者さんの体調や調子の変化が分かりにくいので、慎重に診察している状況です」
鳥取県済生会境港総合病院では、新型コロナ患者の急増に加え、医療スタッフも感染したり濃厚接触者になったりが相次ぎ、医療従事者不足が極めて深刻な状態です。
そのため、外来診療を一部制限。電話診療などでの対応を始めました。

鳥取県済生会境港総合病院 佐々木祐一郎 病院長
「鳥取県の感染症指定医療機関であり、コロナの重点医療機関に指定されていますので、連日夜間も含めてコロナの患者さんの入院依頼が殺到しております。それを少しでも多くお受けできるように、外来を一部制限して、外来担当の看護師をコロナ病棟に重点的に配置して乗り切っていきたいと思っています」
院内のコロナ病床は35床のうち、常時およそ20床が埋まっている状況です。

鳥取県済生会境港総合病院 佐々木 祐一郎 病院長
「常時20人前後のコロナ患者さんがいらっしゃいます。そのほとんどが85歳以上のご高齢の患者さんです。肺炎を併発して酸素吸入が必要な患者さんもいらっしゃれば、元々の基礎疾患が増悪して、非常に重症度が増してきています。一般的には空床がまだあるんじゃないかと思われるんですが、人員的な側面から言いますと、満床以上の状況だと思っています」
限られた医療スタッフのなかで地域医療を守っていく。そんなギリギリの状態が続きます。
電話での外来診療は9月2日までを予定していて、発熱外来や救急外来、新型コロナ患者の受け入れは通常通り行うということです。















