島根県松江市の老舗畳店がインスタグラムに投稿したある動画が、10万回近く再生され話題となっています。
しかし、その動画、内容は畳をひもで縛っているだけ。一体なぜこんなにバズったのか?その畳店を取材すると…。
松江市にある創業75年の老舗畳店「竹内畳店」。
インスタグラムにアップしバズったという動画は、軽トラに積み上げた畳を、ひもでくくっているだけに見えまするもの。
しかし、その再生回数は、なんと9.6万回!
その他の動画は100回前後ほどですが、なぜこの動画だけバズったのでしょうか?
店の3代目、竹内政治さんに聞くと…。
竹内畳店 3代目 竹内政治さん
「1本のロープで結び目も作らずにこれで締まるっていう不思議さが受けたんじゃないですかね?」
動画にはこのようなコメントが。
「教えてもできない人が多いんだよな~」
どうやら職人の手際と技術の高さが経験者の間で話題を呼び、拡散されたとみられます。
これは「南京結び」と呼ばれ、資材をトラックに固定する時に使うのだといいます。
早速実演してもらうと…。
竹内畳店 3代目 竹内政治さん
「じゃ、ゆっくり行きますよ。回す。ねじる…」
お見事!ガッチリ固定されています。
さらに2代目、政治さんの父・昭雄さんも。
竹内畳店 3代目 竹内昭雄さん
「こうやってこうすればもうできてる」
店では代々この「南京結び」を継承しているといいます。
記者が挑戦してみると…。
やはりそう簡単にはできません。
記者 三宅純人
「見てやっても分からないくらいですから、素人にはできませんこれは」
今回、思わぬ形で話題となった竹内畳店ですが、ここ数年、新型コロナの影響で注文が減り悩んでいたと言います。
店では若い世代にも畳の良さを知って欲しいと、去年9月、カラフルでおしゃれな畳や襖を展示したギャラリーをオープン。
インスタグラムも若い世代への訴求が狙いです。
竹内畳店 竹内玲子さん
「イグサという機能性ではなくて、皆さんの目を引くようなデザインを中心に畳を据えています。昔からの畳にとらわれていては本当に畳がなくなってしまうので」
畳の伝統技術や新たな魅力をSNSや実店舗を使って発信し続ける老舗畳店。
これからも挑戦は続きます。