LGBTなど性的マイノリティに対し、岸田総理側近の差別発言が問題となっています。新潟県内で啓発活動を続ける人は、「真の自分らしさを隠した方がいいのかと思ってしまう」ととまどいの気持ちを語りました。]

【新潟市在住 あやかさん(33)】「"隣に住んでいるのが嫌だ”なんて言われてしまったら、私たちが生きている中で、そんなふうに言われながら生きなきゃいけないのかなって思ってしまいます」

こう話すのは、自身が男性にも女性にも恋愛感情を抱く、「バイセクシュアル」で、レズビアンの同性パートナーと新潟市で暮らすあやかさん33歳です。

岸田総理側近でスピーチライターなどを務める荒井勝喜 総理秘書官が性的マイノリティや同性婚について3日夜、次のように発言。

「隣に住んでいたら嫌だ。見るのも嫌だ」

岸田総理は4日、荒井氏を更迭しました。

さらに、6日の国会では…
【松野博一 官房長官】「政府の方針と全く相容れず、言語道断であり遺憾であると認識をしております」

事態の収束を図りますが、野党側が一時退席するなど空転しました。

Q「性的マイノリティの当事者の方々がこの発言に接するとどんな気持ちになるでしょうか?」

「真の自分、自分らしい自分を隠して生活した方が、当たり障りないというか、黙って生活していた方がいいのかもしれないと思う人もいらっしゃると思います」

啓発団体「LGBTQここラテにいがた」の代表を務めるあやかさん。

同性カップルを自治体がパートナー同士と認める「パートナーシップ制度」に3年前、県内で初めて登録しました。

現在は新潟市のほか三条市、長岡市も制度を導入。

理解が広まる一方で、あやかさんは「政権の中心に差別意識のある人がいれば、同性婚の法整備は進まない」ともどかしさを口にしました。

【新潟市在住 あやかさん(33)】「国の中心が全く動かないっていうところは、そういう考えを持つ人が中心にいるということが進まない原因なんだな」

また、「発言は、当たり前の人権を無視している」と怒りをあらわにするあやかさん。

性の多様性への理解が一層進むことを望んでいます。