「母はどこにいますか?」
船を降りると、車が待っていました。
車の中には、とても偉そうな感じの男性が乗っていました。
多分、工作員の責任者といった立場だったのではないかと思います。
その人の話では、これから列車で“ピョンヤン”というところに行く、とのことでした。車に乗り込むと、駅に向かって走り出しました。
私は思い切ってこの男性に聞きました。
「母はどこにいますか?」。

すると、この男性は「お母さんは日本で元気に暮らしているから、心配しなくてもいい」と言いました。
その答えに納得できなかったのですが、これ以上話す気はない、という威圧感に黙るしかありませんでした。
途中、知らないところで一泊し、翌日の夕方、駅に着き、列車に乗り込みました。
列車に揺られ平壌に着いたのは、15日の早朝でした。そこから招待所まで連れて行かれ、日本語を話すおばさんとの生活が始まりました。
みなさんは、この女性が誰だか想像できますか?










