9日、上空で操縦席の窓が開くというトラブルが発生し、新潟空港に緊急着陸した自衛隊の輸送機は10日、入間基地の整備員が現地を訪れ原因を調べていましたが離陸の目途は立っていません。

【記者リポート】「航空自衛隊の輸送機が緊急着陸してから一夜明けましたが機体は今も新潟空港に留まったままです」

9日、新潟空港に緊急着陸した航空自衛隊のC2輸送機。埼玉県の入間基地所属の飛行機です。

操縦席の左側を見てみると…
上空で開いてしまったスライド式の窓の部分はシートで覆われていました。

航空自衛隊によりますとトラブルがあったのは、9日午後4時55分ごろ。佐渡沖のおよそ800メートル上空で訓練をしていた際左操縦席の側面にあるスライド式の窓が開いてしまったということです。

機長は緊急状態を宣言し、およそ20分後、最寄りの新潟空港に緊急着陸しました。

事故に備え消防車両が駆け付けましたが無事着陸したため放水活動などは行わず、輸送機に乗っていた8人にけがはありませんでした。落下物などもなかったということです。

一夜明けた新潟空港にはカメラを構える人の姿が…。

こちらの男性は2日連続で空港を訪れたそうです。
【輸送機を見に来た人は】「きのう4時45分ごろにずっと佐渡沖を飛んでいた。その後、新潟空港の方に日本海側から降りてきた。びっくりした。緊急着陸だからあってはならないことなんだけど、ちょっとうれしい」

ところで、飛行機の操縦席の窓が開くということに驚いた人もいるのではないでしょうか?この輸送機では緊急時の脱出や換気などのため手動で開け閉めできるようになっていました。民間の旅客機でも種類によっては窓の開け閉めできるということです。

航空自衛隊によりますと10日は入間基地の整備員が現地を訪れ調査を行いましたが、原因は分かっておらず午後6時現在輸送機はまだ新潟空港に留まっています。