青森県平川市に本店がある津軽みらい農協で臨時作業員が2023年3月から4月にかけて倉庫で保管していた玄米約7.1トン(161万円相当)を盗んでいたことがわかりました。

 津軽みらい農協によりますと玄米を盗んだのはコメの保管倉庫を管理している男性臨時作業員(60代)です。被害は青森県産米の「まっしぐら」6810キロ(153万2250円相当)と「青天の霹靂」300キロ(8万500円)にのぼります。男性は品質検査を終えて出荷待ちとなっていた「まっしぐら」を別の袋に入れ替えて複数回持ち出していました。「青天の霹靂」は、農家が自家消費用のものとして保管しているものを複数回抜き取っていたということです。

 農協が検査したところ、「青天の霹靂」の数量が少ないことに気が付き発覚しました。男性は農協に対して「個人的なトラブルにまきこまれて、代償としてコメを相手方に渡していた」と話していて、被害額は全額返還しています。

 男性は5月26日付で懲戒解雇となっていて、津軽みらい農協の工藤俊博組合長は「組合員・利用者の皆さまには多大なご迷惑とご心配をおかけしたことにつきまして、心から深くお詫び申し上げます。今回の事件を厳粛に受け止め、今後もさらなるコンプライアンス意識の醸成及び内部牽制の確立を図り信頼回復に努めて参ります」とコメントしています。