全国的な人気を誇る青森市の名湯・酸ヶ湯温泉で、その温泉水について感染症ウイルスの働きを抑える効果があるとの研究結果が発表されました。

江戸時代から湯治場として親しまれている青森市の酸ヶ湯温泉。白濁した温泉には神経痛や冷え性などに効能があるとされ、多くの入浴客を癒してきましたが、温泉水の効果が科学的にも裏付けられました。

※香川大学医学部 桑原知巳教授
「37℃以上でウイルスは速やかに不活化されている」

香川大学の桑原知巳教授は21日の会見で酸ヶ湯の温泉水に含まれている成分と強酸性の性質でウイルスの感染力を1000分の1以下まで低下させる効果があるとの研究成果を明らかにしました。

※桑原教授「塩酸と(抗ウイルス効果が)同じぐらいだろうなと思っていたけど、塩酸よりもずっと効果が高いということで驚いた」

すでにインフルエンザウイルスやノロウイルスでも効果が確認されています。また新型コロナウイルスと似た構造を持つウイルスに対しても効果が見られたことから、研究段階ではありますが、浴場内では新型コロナへの感染リスクが低くなることが期待できるといいます。

※酸ヶ湯温泉 石川栄一社長「お客さんが安心して温泉に入れる。そして体の癒しを楽しんでいただけるのは一番嬉しい」

桑原教授は今後、酸ヶ湯の温泉水が持つアトピー性皮膚炎への効能についても科学的な立証を進めていきます。