青森県外で活躍する青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったその時、どんな思いや決意があったのでしょうか。今日のストーリーは青森市出身のイタリア料理シェフ・佐藤真一さん。

佐藤真一は現在、東京・文京区にある人気のイタリアンレストラン クリマ ディ トスカーナのオーナーシェフをしている。



幼少期は、自然の中で友達と遊ぶのが大好きで、仕事が忙しい親の手伝いをきちんとする子供だった。
佐藤「両親共働きなんですね。うちは自営業で床屋さんをやっているので。なので掃除洗濯、お手伝いするのは当たり前の環境でしたね」


■卵焼きで気づいた料理人への夢
手伝いの中で一番好きだったのが料理。料理人への夢‥それは、自分専用に買ってもらった卵焼き用のフライパンだった。

佐藤「卵焼きに、海苔を混ぜたりちょっとアレンジして出したら『美味しいよ!真ちゃん!!』みたいな感じで言われて、ただの褒め言葉なんでしょうけれどもそれがすごい嬉しくて‥。好きなことをして褒められてそれが仕事になるって、なんて素晴らしい職業なんだろうと思いました」


学生時代は応援団や生徒会長を務めながらも、コツコツお金を貯め高校卒業後、料理人になるため上京。ジャンルは中華料理かイタリア料理に絞った。



佐藤「加工するよりは食材を感じられる料理がいいと思い、中華料理かイタリア料理(に絞った)。どちらがいいんだろうということで面接を同じ日に2つ受けて、最初に連絡があった方に縁があると思ったので、最初に連絡がきたイタリア料理の方に入った」
■縁を感じたイタリア料理 けれど逃げる場所がなかった‥
20歳のときには本場のイタリアで修行することを決め、東京の店でひたすら働き2年間で180万円貯めた。しかし、念願のイタリアでの修行は金銭的にも精神的にも厳しい世界だった。