「八甲田山系」で捕獲されたクマが、6月に遺体で見つかった男性を襲っていた可能性が高いことがわかり、青森市は7月末まで予定していた入山の自粛要請を延長しない方針を決めました。

八甲田山系では6月、クマに襲われたとみられる男性の遺体が見つかるなど人身被害が2件発生しました。

青森市は入山の自粛を要請し、国や県などと連携して登山道を閉鎖する措置を講じています。

青森市 西秀記 市長
「今月31日の時点で新たな問題事案が発生しなかった場合は、そのまま緊急対策パッケージを7月31日で終了する」

市は28日に国や県を交えたクマ対策の会議を開き、7月17日に八甲田山系で捕獲したクマ1頭をDNA鑑定した結果、遺体で見つかった男性を襲った可能性が高いと報告しました。

また、周辺で新たな目撃情報がないことなどから、市は入山の自粛要請を予定通り7月末までとして、延長しない方針を決めました。それに伴い、登山道の閉鎖も解除される見通しです。

青森市 西秀記 市長
「登山道のパトロールなどは継続して行われていて、クマが出没したという情報はない。そういったことを総合的に見て、入山自粛とか登山道の閉鎖は解除していいのではないかという話になった」

市は今後も山菜採り禁止を呼びかけるほか、クマの行動分析に取り組むとしています。

県は、6月に発表した「ツキノワグマ出没特別警報」を7月末で終了し、8月以降は「警報」を継続させて注意を呼びかけます。

入山自粛要請で宿泊予約のキャンセルが相次いだ「酸ヶ湯温泉」では、自粛要請解除の動きに安堵の声があがっています。

青森県内外から多くの観光客が訪れる「酸ヶ湯温泉」では、6月のクマによる人身被害や入山自粛による影響で、宿泊予約のキャンセルや問い合わせが相次ぎました。

酸ヶ湯温泉 横山涼介さん
「登山道が閉鎖ということで、『施設自体が閉鎖しているのか?』といった、ご質問をいただくことがあった」

酸ヶ湯温泉によりますと、宿泊者150人が予約をキャンセルしたということです。

温泉のスタッフは自粛要請解除の動きに、胸をなで下ろしています。

酸ヶ湯温泉 横山涼介さん
「登山をされた後に酸ヶ湯でお風呂に入るのを楽しみにしてくださっている方も多くいらっしゃっていたので、そういった方から『悲しかった』という声があった。一言で言うと安心。うれしいかぎり。少しでもお客様が(自粛の)解除によって、安心してくださる一助になるといい」

また、クマによる人身被害を受けて営業を休止していた、酸ヶ湯温泉が運営するキャンプ場は自粛要請の解除に合わせて営業を再開できるよう準備を進めています。

酸ヶ湯温泉 横山涼介さん
「(例年)夏の7月くらいからキャンプのお客さんが増える時期に。解除に合わせて周辺を整えたので、順調にいけば解除と同時にキャンプ場の予約の受付できると思う」

夏の観光シーズンに登山客が安心して八甲田山系に足を運べるよう、引き続き、自治体などによるクマ対策が求められます。

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