県外で活躍している青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったその時、どんな思いや決意があったのでしょうか。

今日のストーリーはボート女子日本代表として世界の舞台で活躍する青森県外ケ浜町出身の木野田沙帆子さん。現在は明治安田生命ボート部に所属しながら、世界一を目指して日々トレーニングに励んでいる。

子どもの頃からスポーツ万能少女だった木野田。

木野田沙帆子さん「好きな科目は体育でしたし、あの体力測定は一番を常に狙うような子だったので、勉強しつつそのスポーツにも力を注ぐ子だったかなと思います」

中学校時代は陸上部。砲丸投げに打ち込んでいたが、東北大会以上に出場するという夢を叶えることができなかった。そんな中、高校で運命の部活に出会う。

■ボートとの出会い 「一緒に全国大会に行きませんか」


木野田「入学した高校がボート部の売り文句が「一緒に全国大会に行きませんか」という売り文句だったので…その言葉に乗って体験乗艇に行ったら楽しくて始めたっていうのが第1のきっかけです」

誰よりも負けず嫌いな性格・高校2年の時にインターハイ2位という結果を成し遂げた。

木野田「その2位を取ったことによって、次は優勝しなきゃいけないなっていう新たな闘志じゃないですけど、そういうのが見えてきたのはあります」

青森高校からボート強豪校の早稲田大学へ。全日本選手権など様々な大会で優勝。
しかしその反面、主将を務めるなど、そのプレッシャーが強く徐々にボートを楽しむことができなくなってしまった…

木野田「やっぱり自分の中で一番は常に優勝っていうのが頭の中にあって優勝以外は私の中で落ちたっていう。特に、大学4年生のときは全日本もインカレも優勝できずに、それも私の代で10連覇がかかっていたんですが、それも逃してしまって結果に追われすぎて楽しめなかったんじゃないかなというふうに思っています」
日本代表になれないならボートやる意味がない。そう思い、就職活動を始めた。

しかし、就職活動をしながら自分を見つめ直す中、改めて自分のやりたいことに気がついた。

■日本代表候補の合宿で気づかされた“自分の伸びしろ”

木野田「大学4年生の時、諦めかけた時、多分10日ぐらいの代表候補の合宿だったと思うんですけど、その10日間の中で、今までにない自分の成長を感じられたところがあった。まだ伸びるんだなという気づきを与えてもらってまだ伸びるなら続けてもいいかなと思って」

社会人になり、オリンピックなどの世界大会を目指して練習を続ける日々。

世界選手権の代表選考レースの矢先、肋骨を疲労骨折。
さらに追い打ちをかけるような新型コロナウイルス感染症の影響によりアジア大会は延期。
それでも彼女はめげなかった。

木野田「ワールドカップには参戦、出していただけるっていうことだったので、1位2位のペアに勝ったら自分が世界選手権受けるチャンス巡ってくるんじゃないかなと思ってベストを出すことを目標にして」

全日本選手権は所属する明治安田生命の優勝に貢献した木野田。日本代表として目指すは2024年のパリ五輪。

木野田「練習は正直つらいことの方が多いんですけど、やっぱレースして勝った瞬間、
この瞬間のために練習してるんだなってすごい思います」

■in the future


木野田「マイナー競技であるポートがもっと楽しめてもらえるように青森の皆さんにスポーツの競技をたくさん知ってもらえたら嬉しいなと思います」