高水温などにより、青森県の「陸奥湾ホタテ」の大量死が過去最悪となったことがわかりました。

新貝のへい死率は9割以上で、宮下知事は、国に対策への協力を求める方針です。

陸奥湾内の漁協で11月に行われた養殖ホタテの実態調査の結果が22日、関係団体に報告されました。

それによりますと、平均へい死率は養殖2年目の新貝が93.3%、選別する前の1年目の稚貝が80.4%で、いずれも平年値を大きく上回り、調査をはじめた1985年以降で最も高い値となっています。

さらに、親貝の保有枚数は677万枚と過去10年の平均値の5%にとどまり、来年2026年の稚貝確保が困難になる見通しです。

むつ湾漁業振興会 澤田繁悦 会長
「(漁業者に)どうやってごはんを食べさせたらいいか。それを毎日考えている」

この結果を受けて宮下知事は、年明けにも国に対策への協力を要請する方針を示しました。

青森県 宮下宗一郎 知事
「最悪の状況であり、最大の危機を迎えている。必要な要請は国にもしていきたい。ホタテガイの大量へい死による政策パッケージを実現していただきたいということが主な内容になる」

要請には、県が2026年2月に開催予定のホタテ産業の在り方を検討する会議への国の機関の出席も盛り込まれています。