東北大学の富田助教に、最大震度6強を観測した“8日の地震”について話を聞きました。富田さんは、今回の震源域周辺ではプレートのひずみが蓄積しているとして、近い将来発生する可能性がある地震への備えを呼びかけています。

お話を伺ったのは東北大学 災害科学国際研究所の助教 富田史章さんです。
富田さんたちは、震度6強の揺れを観測した8日の地震をすぐに分析しました。

今回震源となった青森県東方沖は、もともと地震活動が活発な領域で、1968年には十勝沖地震、1994年にはその南側を破壊する形で三陸はるか沖地震が発生しています。

こうした事例を踏まえた上で、富田さんは8日の地震の震源域の範囲が今後に影響すると話します。

東北大学 災害科学国際研究所 富田史章 助教
「1968年と同じように広い範囲を震源域とした地震が起こることを危惧していたが、今回はその(震源域の)一部で破壊が起こった形になる。一方で、まだ破壊せずに依然として『ひずみ』が蓄積している領域が南のほうに存在しているので、今後大きな地震を起こす可能性は引き続き危惧される」

三陸はるか沖地震の震源域は、今回の地震で破壊されていない上、過去30年にわたって、ひずみが蓄積しているため注意が必要です。

東北大学 災害科学国際研究所 富田史章 助教
「(今後、地震が)起こるとしたら今回滑り残しの形で残っている、1994年の三陸はるか沖地震の震源域で大きい破壊が起こる可能性がある。この後発地震情報が終わったあとでも、近い将来発生する可能性があると考えて、人々には事前の備えをしていただきたい」

いつ起こるか分からない地震。
一人一人が身を守るために備え、考え、行動する必要があります。