青森県立中央病院の昨年度の決算がまとまり、入院収益が伸び悩んだことで13年ぶりの「赤字」となりました。

県は28日、県立中央病院などの昨年度の決算の見込みがまとまったと発表しました。それによりますと、収入は291億9000万円あまりで、前の年度より2億4000万円あまり少なくなりました。

収入が減った主な要因は、新型コロナウイルスが5類に移行してから、入院患者が増えず収益が伸び悩んだことなどが挙げられます。

一方、物価高騰による材料費や経費が増額したほか、ベースアップによる賃金の引き上げもあり、支出は308億9500万円あまりと、前の年度から18億7300万円あまり増えました。

この結果、最終的な損益は17億円となり、2010年度以来13年ぶりの「赤字」となりました。

県病院局運営部 小笠原俊彦経営企画室長
「思った以上に2023年度の入院患者数が回復しないまま、病床確保交付金がほぼなくなってしまったので、かなり経営が厳しい結果になった」

県はこのように述べた上で、県内の地域病院からの紹介を増やすなどして対応したいとしています。