パドレスのダルビッシュ有投手(37)と松井裕樹投手(28)が13日(日本時間14日)、キャンプイン後、初めてブルペンで並んで投球練習を行った。WBCで世界一を奪還した侍ジャパンコンビのブルペン入りに多くの関係者が集まる中、ふたりの投球練習はまさに壮観。受けた捕手陣がともに「フゥー!」と感嘆の声をあげる見応えのある投球となった。
前日、寝違えがあることを明かし状態はよくないと話していたダルビッシュだったが「今日はすごく(ボールが)動いたと思います。過去2日いろいろやって、こんなにすぐに良くなるとは思っていなかったですけど、今日は球も走っていたのでよかったと思います」と22球を投げ込んだ。
「フォームで言ったら本当にいろんなことがあるんですけど、例えばブルペンの球速であったりとかコントロールであったりとかがすごく良かったと思います」と話すように最速は95マイル(約153キロ)オーバーを記録した。「今のベストは出せているので試合でいつでも投げられる状態だと思います」と好調をアピールした。
一方、ダルビッシュの隣でピッチングをしていた松井は「WBCの時もなかった。初めての瞬間でした。横目でずっと見ちゃいました。凄かったです」と感激しながらもメジャー13年目の大先輩に負けず変化球を交えて37球を投げ込んだ。「日本のブルペンで緊張して投げるというのはない。本当にいい刺激というか、ストレスをかけてもらいながらできているので、実戦に向けていいステップなのかなと思います」とピッチング練習では冷静に分析していた。
さらに昨季からメジャーで取り入れられたピッチクロック(投球間に設けられた制限時間のルール)も確認、「秒数を意識しすぎてちょっとピッチングの集中が落ちていたのかなと思いますけど、前回クイックモーションが良かったんですけど、今回若干手が遅れていたので、悪いボールが連続して続かなかったので、いいボールの確率を上げていく作業をもうちょっとやっていけばいいかなと思います」とメジャーへの対応もしっかり行った。
松井の練習を見ていたダルビッシュは「ピッチクロックの練習をしているのはわかっていたので、いろいろ大丈夫かなと心配しながら自分は投げていました。すごく嬉しかったです」と話し、「自分としても日本語を話す機会もありますし、いろんな情報交換をできるのもある。日本人の感覚とこっちの感覚は違うので情報交換の質も変わってくるので、そういうところで近い価値観の話ができうるというのはとても大きいです」と2017年ドジャースで前田健太(35)とプレーした以来の約6年半ぶりとなる日本人選手のチームメイトに刺激を受けていた。














